ドリアン・グレイの肖像

あらすじを読んで気になってた本です。美青年ドリアン・グレイは、自分の肖像画を描いてもらい自分の美に目覚めます。いつまでも美しいままでいたい、いつまでも年をとりたくないと切望する彼。願いどおり彼は若く美しいままですが、代わりに肖像画が年をとっていき、彼が罪を犯すたびに醜悪な顔に変化していきます。そしてある日とうとう・・・。と言うお話。
彼が始めに肖像画の変化に気づくシーンがすごく怖い。でも後は大体読みどおりの展開でした。ワイルドって幸福な王子を書いた人ですね。銅像になった王子が、自分についている宝石やら金箔を、燕に頼んで貧しい人に届けさせる話だったっけ。それで最後はぼろぼろになるんだっけ。子供のころに読んで、『どこが幸福なんだ?』ってすごく悲しかった思い出があります。
後はサロメとか書いてるんですね。知らなかった。中1のとき、音楽の「サロメ」からあらすじを知りましたが、自分の愛に答えてくれない男を生首にして接吻するお姫様の話。最後に彼女を不気味に思った父王に自分も首をはねられる。
いずれにせよ「怖い・悲しい・美しい」話ばっかり書いている人ですね。

ドリアン・グレイの肖像 (新潮文庫)

ドリアン・グレイの肖像 (新潮文庫)