国立循環器病センターICU医師一斉退職

あまりのことに言葉がありません。衝撃でなんだかボーっとしています。
20床のICUをたった5人(上級医は2人)で24時間まわし、年間1100人の超重症患者の命を守ってきた5人の先生方には、心から尊敬の念を抱きます。私ごときが言えることではありませんが、本当にお疲れ様でした。ゆっくり休んでください。
医療崩壊後も踏みこたえるべきトップレベルの病院が自壊していまいました。
日本の医療はWHOに世界第1位と認定されています。それでは、人口当たりの医師数は世界で何番目でしょうか?
第67位です。では医療費は? 対GDP比は先進国中最低です。これは医師なら今ほとんどの人が知っている事です。しかし国は「医師は足りている」と言い張り、さらに医療費を抑制しようとしています。
お金も人も出さずに、現状を維持しようとすると必ずこうなります。殺されるのは私も含めた国民です。美しい国ねえ・・私は歴代総理大臣の中で今の人が一番きらいです。ばかじゃないの?

国立循環器病センター(大阪府吹田市)で、外科系集中治療室(ICU)の専属医師5人全員が、3月末で同時退職することが28日、分かった。同センターは国内で実施された心臓移植の半数を手掛けるなど循環器病治療の国内最高峰で、ICUは心臓血管外科手術後の患者の術後管理・集中治療を受け持ち、診療成績を下支えしてきた。同センターはICU態勢の見直しを検討している。

 同センターによると、ICUには5人の専門医が所属。所属長の医長を含む2人のベテラン医師が辞職を表明したのをきっかけに、指導を仰げなくなる部下の3人の医師も辞職を決めたという。

 ベテラン医師2人は辞職の理由を「心身ともに疲れ切った」と説明しているという。

 同センターのICUが対象とするのは、先天性心疾患や冠動脈・弁疾患、心臓移植、大血管疾患などさまざまな心臓血管外科系の難病患者。成人だけでなく小児も対象とし、外科手術後の患者の最も危険な時期の全身管理や集中治療を24時間態勢で行ってきた。

 ICUの入院病床は20床で、年間1100症例を超える重篤な患者を受け入れ、常に患者の容体の急変に備え、緊張を強いられる環境にあった。

 同センターは、5人に残るよう慰留を続けているが、辞職の決意は固いという。

 このため4月以降は、他部署からICUの専属要員を確保するものの、ICUでの患者の超急性期管理・集中治療は、執刀した外科チームが責任を持って行う態勢にすることを検討している。

 同センター運営局は「特にベテラン2人に代わる人材はおらず、これまでのように執刀チームとICUの分業ができなくなる。しかし、手術件数を減らしたりICUでの管理が不十分になるなど患者に影響を与えるようなことはない」と話している。

最終更新:3月1日8時0分