流れる星は生きている

流れる星は生きている (中公文庫)

流れる星は生きている (中公文庫)

息子を寝かしつけたあとに本を開いた。2時間で一気に読了した。終戦前後、満州から5歳、3歳、1ヶ月の3人の子を連れ、苦難の末に帰国する記録。(3歳の子が藤原正彦
飢えと蔑みと周囲の死、激しい肉体的・精神的苦痛に耐えて、赤ん坊を背負い、歩ける子を怒鳴り、はたき、蹴り、引きずりながら帰りついた強さもさることながら、帰国してからその忌まわしい記憶を葬ることなく、記録としてまとめ上げたことに畏怖を感じる。
激しく動揺しながら読み終えた。息子の寝顔を見て、たくさん泣いた。