気が滅入る

犠牲(サクリファイス)―わが息子・脳死の11日 (文春文庫)

犠牲(サクリファイス)―わが息子・脳死の11日 (文春文庫)

読んでいてひたすら気が滅入った。臓器移植の諸問題うんぬんと言うよりは、「息子の死」がメイン。父親の立場で書かれているので当然だと思う。
感受性の強すぎる青年の不幸がひしひしと伝わってきて、とても悲しかった。
以前は臓器移植ドナーカードを持ち歩き、すべての臓器に○をつけていた自分だが、実際に手術室で臓器移植(生体・死体双方)を見て、ものすごく色々と考えてしまい、結局カードは捨てたんだった。まだ考えは整理されていない。すごく色々な課題を内包した医療行為だと思う。