深夜特急1〜6

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)

今さらながら読了。豊かな国から、旅人が貧しい国へ流れていき、貧しい人々の好意にすがって旅をする。なんだか矛盾を感じるが、著者もそのことは自省をこめて度々触れている。なぜわざわざ旅をするのだろう。
日本・欧米は、「生きることに必死にならなくても、文明化されてルーティンワークで生きていける国」なのだそうだ。どこを旅しても雰囲気はあまり変わらない。だからそうではない国々への旅が魅力的なのだろうな。
確かにアメリカなんかは、どこを旅しても、日本で見たようなチェーン店が沢山あるし、雰囲気はかなり画一化されている感じがする。
「私も観光旅行じゃないあてのない旅がしてみたいな…」と、遠くをみつめつつつぶやいてみると、「へぇ。たとえばどちらに?」とオットが意地悪く聞いてくる。とっさに「…ハワイ」と答えるとたいそう笑われたが、実は沢木さんもハワイ大好きなんだって〜。お茶目な人だ。