男の子

誰が教えたわけでもないのに、野太い声で「だが〜!!」「がお〜!!」と叫びながらボールを投げたり、床を踏み鳴らす。
自動車・電車・重機類を見ると興奮する。動物園に連れて行ったら、動物ではなく隣の工事現場に釘付けだった。
なぜか妙に女の子が好き。
教えたわけでもないのに、すっかり男の子である。
 
妊娠中に、とある病院のスタッフさんに性別を聞かれ「男の子です」と答えたら、「あら良かったわね。育てるのがラクね」と言われたことがある。
私は女の子のほうが育てやすいと思っていたので、「男の子のほうが大変じゃないんですか?」と聞き返した。
彼女はにっこりして、「私も男の子がいるんだけど、バカで単純だからとてもラクチン。体を動かせばいいんだもの。女の子はね、自我が複雑で成長が早くて、扱いづらくて大変よ」
最近、「ほんとにそうかも…」と時々思う。
しかし、ひっきりなしに動いて、しかも甘えん坊なのはやっぱり大変だ。友人の同年代の娘さんは、1人で静かにおままごとをしたり、ママが食事の支度をする間は、椅子に座っておとなしく待っているのだとか。うらやましい。
私の料理中、息子はずっと足にしがみついて泣いているか、オーブンのドアにぶら下がっているか、私にまとわりつきすぎて冷蔵庫のドアに顔を強打されたりしてますが何か。