太刀打ちできない

朽ちていった命:被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)

朽ちていった命:被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)

オットが買って、何気なく置かれていた本。なにげなく手にとって、そのまま読了まで動けなくなった。恐ろしくて眠れない…。
被爆した瞬間に染色体が破壊しつくされ、細胞分裂が止まった身体。始めこそ見た目は元気なのに、心はずっとそのままなのに、身体はゾンビのように朽ちていく。医学なんか太刀打ちできない。
やっぱり原子力というものは、人間には大それたもので、制御なんかできないんじゃないだろうか。しかし暖かい部屋でパソコンに向かい、文明の恩恵を享受している私にそんなことを言う資格はあるのだろうか。
染色体写真は、あまりの事に鳥肌が立ちました。めちゃくちゃに壊れ、判別不能です。
事故の事を忘れずに、どうしたら良いか考えていかなくてはならないでしょう。