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下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)

この本は非常に面白かったです。一読の価値ありと思います。
個人的には最近「発言小町」などを見ていて感じる違和感の原因がちょっとわかったような気がしました。「勉強しないことに誇りを感じる子供達」が大人になるとこうなるのかと。匿名掲示板と言うのもありますが、自分の経験のみに基づく、非常に浅薄かつ断定的な、自信満々な意見が多い。自分と異なった価値観を受け入れる知性が感じられない。スレッドを立ち上げても、反対意見が多いと逆切れしてすぐに閉じてしまったり。
たまにある知性的な文章のレスは、慎重で相手の立場を慮ったものが多いような気がします。

負け犬の遠吠え (講談社文庫)

負け犬の遠吠え (講談社文庫)

佐藤優さんの対談だかなんかで「論理構成の明快な本」として紹介されていたので、購入しました。(はじめはおちゃらけた本かと思ってました…)やっぱり一大ブームを巻き起こしただけあって、面白かったです。そこまで一刀両断しなくても…と躊躇してしまうほどでした。
最後のほうに負け犬になりそうな女10か条というのがあるのですが、独身時代に先輩が「これお前にそっくり!」と笑いながら話していたっけ。確かに話し言葉が「〜ッスよ」とか、麻酔中はずっと腕組みをしているとか、当時は心当たりが沢山ありすぎて笑うことが出来ませんでした…
こんな私を拾ってくれたオットには感謝すべきか。
あのころには思いも及ばなかった、「子供を産んで休職中」などという気楽な立場にいるわけですが、いわゆる子育て中の主婦はこの本によると「鈍感世代」なのだそうです。たしかに毎日息子と話すのは「ちっちした?」とか「おんも行こうね〜」とかばっかりで、せっかくアメリカにいるのに英語どころか日本語も下手になっているような…。微妙な対人能力も衰えている気がします。気をつけねば。